山脈のうねるような気は風水で「龍」と呼ばれ、古代風水思想の最も大事な要素となっています。
中国人は、この龍の気を利用して、お墓を造り、子孫繁栄を図りました。「上海の一等地はすべてお墓だ」という皮肉が漏れるほど、この思想は今でも中国の人たちの日常に根付いています。繁栄する家や店舗選びも、龍の気をどう利用するかの考えが一つのポイントになっています。
日本でもその思想は伝承され、有名なところでは、江戸城(現在の皇居)は、富士山の強力な龍の気の通り道につくられ、らせん状に堀をめぐらすことで、それを強化し、徳川家の永続的な繁栄を図りました。
http://www.osumi.or.jp/sakata/furusatokaze/
神武天皇は初代天皇とされ、ここにも古代中国の風水の考えが生きています。吾平山上稜には、何度も訪れていますが、神秘的な気に満ちた不思議な場所です。吾平山上稜の正式な場所についても諸説があり、明治時代に半ば強引に治定作業をすすめたようですが、私はここが本当の吾平山上稜なのではと感じています。
当時の吾平山上稜の龍の気は今とは比べ物にならないほど強大だったのだと思います。龍の気も時間とともに変化します。神武天皇の父の選択が正しかったのは、天皇家が現代までしっかりと続き、日本の核となる中心人物であり続けたことがそれを証明しています。
なぜ日本神話時代の天皇のルーツの方々のお墓が山にあるのか・・・諸説はあるかと思いますが、私は山脈の龍の気を大切にする中国の風水思想から来ているのではないかと、考えています。