2015年7月6日月曜日

陰陽五行説と身体②

黄色い財布が金運をアップさせるということを聞いたことはありませんか?

陰陽五行説から来ています。

陰陽五行には相性説と相克説があります。

相性説とは、ある五行の性質が他を生かす(強化する)という考え方です。

下の図の時計回りの矢印の関係です。

つまり、「木」は「火」を生かし、「火」は「土」を生かし、「土」は「金」を生かし、「金」は「水」を生かすという関係です。

相克説は、ある五行の性質が、他を剋す(弱化させる)という関係です。「火」が「金」を剋し、「金」は「木」を剋し、「水」は「火」を剋し、「木」は「土」を剋すという関係です。

下の図の内側の矢印の関係です。

黄色は五行でいえば、「土」に属し、「金」の五行を強化する性質を持ちます。

ゆえに、「金運」=「金」の五行なので、「土」の「黄色」は金運をアップするといわれています。

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陰陽五行説に対する人の反応は、「難しい」、「わからない」というような拒絶感が一般だと思います。

ただ五行説は、最初のとっつきにくいハードルをクリアして、理解をすすめると、とても実生活で役立つものになります。

日本の伝統的な文化、祭り、民俗芸能が陰陽五行説を土台に成り立っているので、今までわからなかった風習の意味などがわかるようになってきます。

私は、陰陽五行説を学び始めた時は、「こんなものを学んで何の意味があるのだろう?」と思っていました。理論上の話に思えたのです。

ある治療にいらっしゃった方の身体を見てその法則がそのまま身体にあてはまっていることに気が付き、それから深く検証していくようになりました。(このエピソードは以前のブログに載せました)

別の例ですが、セラピーに来られた方に「酢」が大好きな人がいましたが、よく「胃」の不調を訴えていました。

すっぱいものは「木」の五行に属し、「土」の五行に属す「胃」を剋す(弱化する)のです。

その場合、「酢」を控えるのはもちろんのこと、「土」の五行を強化する「火」の性質で補えば胃の調子はさらに安定するでしょう。

「火」に属する、赤い服を身に付けたり、緑茶、コーヒーなどの苦いものを飲むことで胃を強化することができます。

苦い=「火」だからです。

おねしょがとまらない子には「白い」パンツをはかせましょう。膀胱は「水」の五行に属し、「金」の五行に属する「白」は弱った膀胱を安定させるからです。

塩辛いものを食べすぎると、心臓に悪く、高血圧になるというのも五行説で説明できます。

塩辛さは「水」に属し、「火」に属する「心臓」や「動脈」を剋するからです。

心臓が弱い方は、「木」に属する、「酢」などすっぱいものを摂ったり、緑のものを身に付けたり、観葉植物を部屋に置くことで、「木」の五行を生活に取り入れたらいいのです。

「火」の五行の緑茶などの「苦いもの」を摂ったりするものいいと思います。

しかし、陰陽五行説は「バランスのとれた調和」を大事にしています。行き過ぎた特定の性質の強化は逆効果になります。