2015年3月17日火曜日

セラピーとアメリカと

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年中から小3まで、アメリカのLos Angelesに住んでいた。日本人学校にいかず、現地の人々の通うスクールに行っていた。私が住んでいたアパートは様々な人種のるつぼだった。

向かいの部屋にはヒスパニックの少女が住み、よく遊ぶTom君は、中国系だった。階下には、白人の美しい少女が住んでいた。アパートのオーナーは中国系の無口な男性だった。

スーパーにはよく行方不明の少年少女の写真が多数張られたポスターが貼ってあり、アメリカ人の多くはいい人たちなのだが、陽気なアメリカの裏を垣間見た。

自分にとって恥ずかしい経歴なので、もっぱら親しい友人にも打ち明けられないほど、隠し続けてきたのですが、私があえて「空気を読まな」かったり、カジュアルな服装を好むのも、 そういった経験のせいかもしれない。

アメリカに住んでいたのにも関わらず英語のコンプレックスがあった。

英語の教材を使わずになってから、やっと解放された。

教材や、資格の呪縛というのは、まじめな日本人の大きな弱点かもしれない。それは、「できない」ことが前提にある。だから教材や資格にとらわれていれば、一生「できない」ままなのだ。

それから離れたら、英語という垣根がなくなった。もともとわかっていたのに、自分でゆがめていたのだ。

効率ということを考えても、教材はどうかと思う。たとえば、単語を覚えようとしなくても、好きな趣味の英語のHPを何度も読んでいれば、自然と単語を覚える。

私が合理的なセラピーを好むのも、多感な時期の国外の経験のせいかもしれない。

西洋のセラピーは「行間」の暗黙のことわりがない。身も蓋もなくストレートなのだ。

EFTはもともとTFT(Thought Field Therapy)をもとにしている。TFTの創始者のロジャー・キャラハン博士は、ほとんど効果のない伝統的な心理療法を患者に20年以上続けていた。ある時何をやってもよくならない重度の水恐怖症の患者に対し、ひらめいた。胃系の四白のツボ(目の下)を叩いたところ、驚くことにその患者はすぐに水で遊びだした。この経験から、TFTを臨床研究の末開発した。

ロジャーキャラハン博士の著書を読んでいて 「私は、治すことにしか興味がない」という意味のことが書いてあり、とても共感を受けた。

私は、セラピーや施術を受けに来る人が「治らない」と意味がないと思っていた。

でもそれは、とても狭い考えだということを何度も気が付かされた。

例えば、本音では、「理解してほしい」、「愛されたい」と思ってセラピーを受けに来ている人に、トラウマをはやくきれいにしようとがんばっても、返ってくる答えは「全然変わりません」だったりする。

そこではないから。

 人間に対する理解がないといいセラピーはできない。

でも私は合理的なセラピーが好きだし、それで救われる人もたくさんみてきた。

ロジャー氏のTFTに対する不屈の情熱も「愛」の形だと思うし、そういう職人的な療法家にあこがれる自分がいる。