低気圧は気が拡散して、高気圧は気が集まり、上昇するように、世の中の多くの事象の動きは、「拡散」するか「集中(上昇)」することに集約されます。
身体の働きにもこの「拡散」と「集中」の法則は生きていて、たとえば、「水」を飲むと、身体のエネルギー(気)が拡散しますが、コーヒーを飲むとエネルギーが身体の内部に「集中」します。
野菜を食べると、一般的には、エネルギーが拡散します。
動物の肉を食べると、身体の内部に集中します。魚は拡散と集中両方の働きがあります。
赤身の魚は、集中する要素が強く、白身の魚は拡散の傾向が強いです。緑茶は、意外にも集中と上昇の傾向が強い飲み物です。
感情面の働きでいえば、怒りのエネルギーは、集中と上昇の働きが強く、楽しく、笑っていると、エネルギーは拡散します。
積極的な運動は、エネルギーを集中させ身体の上の方へ上昇させます。
よい睡眠は、エネルギーを拡散させます。
エネルギーが拡散すると、身体は「弛緩」します。つまり、ゆるみます。エネルギーが身体の内部に集中すると身体は「硬直」します。
身体は、呼吸するように、エネルギーの拡散と集中をバランスよく行うことで、健康を保っています。
運動した後に、休息を取るのも、そのためです。
このバランスが崩れると、人間関係において感情が自制できなくなったり、事故を起こしたり、学校や会社へ行くパワーが足りなくなったりします。
陰陽の理論でいえば、「拡散」=「陰」、「集中」=「陽」の働きになります。
偏った食事や嗜好がよくないというのは、このバランスが崩れ、生活や健康面で不調和がでてくるためです。