2014年9月3日水曜日

緑茶の解毒効果

 庭の剪定をしていたら、肌がかぶれてしまい、非常にかゆい思いをしました。そのとき妻の機転で緑茶を飲んだところみるみるうちにかゆみが収まり、肌の湿疹も軽くなりました。緑茶は解毒剤として用いられていたということは知識として知っていたのですが、これほどまでとは思いませんでした。翌日もかゆみが出てきた時に、緑茶を飲むと不思議とおさまってきます。肌につけてもいいようです。

本草学の始祖、今日の漠方薬の基礎を築いたと伝えられる神農帝が、山野を駆け巡り、人間に適する野草や樹木の葉などの良否をテストするために、一日に72もの毒にあたり、そのたびに茶の葉を用いて解毒したという話が伝わっています。
また中国・唐時代(659年)に書かれた『新修本草』という本には、薬としての茶の記録が書かれています。中国では、茶は当初は薬、特に解毒薬として飲まれていました。「お茶を一服」という言葉は、これに由来するといわれています。
嗜好品として飲まれるようになったのは、宋時代以降からです。

日本の最古の信頼出来得る喫茶記録は、「日本後期」にある「弘仁6年(815年)4月22日、僧永忠が嵯峨天皇に茶を奉った」というものです。
少なくとも奈良時代にはお茶が飲まれていたと考えられます。しかし、当初お茶は大変な貴重品でした。それを普及させたのは、鎌倉時代に、臨済宗の開祖・栄西がお茶を中国・宋から持ち帰ったのがきっかけです。
栄西は、宋へ修行に行き、多くの経典とともに、お茶の種と飲み方も持ち帰ったのです。
当時のお茶は抹茶に近く、江戸時代に入ってからは、煎茶が茶の中心となり、庶民の口にも入るようになりました。当時は、お茶請けには栗などの木の実が食べられました。