「頭痛が辛いときに、薬を飲んで痛みをやわらげる」というメカニズムは、陰と陽の原理から説明できます。
頭痛が辛いときは、頭にエネルギーが溜まりすぎて、「極陽」状態になっています。
頭痛薬は、身体を瞬間的に「陰性に」もっていくので、身体の陰陽のバランスが陰性に傾き、頭痛が緩和されるのです。
中国から輸入された陰陽に基づいた「バランス」を重んじる健康法は、日本では形だけはかろうじて残っていますが、現代の日常生活からは、ほとんど忘れ去られてしまいました。
現代日本人の、陰陽に基づいた問題点は、「極陰」体質の方や「極陽」体質の方を容易に作り出すことです。
白い薬や砂糖、夏野菜や南国の食べ物は、身体を急速に冷やし、陰性のからだをつくりだします。
陰性体質の方は、病気がちで、ぜんそくや、内臓の病に罹りやすく、病院との関係が絶えません。
また現代人の運動不足が陰性体質を強化するのに貢献しています。
逆に「陽性」が行き過ぎている体質の方は、人間関係でトラブルを起こしやすく、いつか、大きな問題を起こして、「極陰」状態に陥ります。
肉の過剰摂取や、外食のし過ぎ、極端なプラス思考が、そういった状態を創り出します。
私は肉や薬がよくないといいたいわけではありません。
上手に付き合えば、肉も薬も生活を豊かにするでしょう。
しかし、身体の全体のバランスを考えずに、偏った生活を続けると、のちのち大きな問題が起きるかもしれません。