2015年9月19日土曜日

龍の気と繁栄

古代中国の人たちは、どれだけ大地の気が人々の繁栄につながるか知っていました。

大地の気のうち、特に山脈のエネルギーを「龍」と呼びました。山の稜線は横から見ると龍のように見えます。

また山のエネルギーは大変パワフルで、それが落ちあう場所に住む人の生活に多大な影響を与えます。

私は幸いに気を明確に知る感性に恵まれました。

この風水の龍の理論を基に、人々の生活を観察していくと、驚くほど大地のエネルギーつまり、大地の気が人々の栄枯盛衰に影響を与えているのがわかります。

「気は風に乗ずれば散じ、水に界てられれば即ち止まる(乗風則散 界水則止)」

道学や術数大使として大成した文学者、郭璞(276~324)によって書かれた『葬経』のこの文にになぜ風水と呼ばれるのか明確に述べられています。

どれだけ有益な山脈の龍の気も風によって飛散してしまう。また水際でストップします。

ですから、伝統的に風水的によい場所とは、建物の両側に肘掛のような山などがあり風によって龍の気が守られていないといけないといわれています。また水際でストップするという性質により、龍を逃がすのを防ぐことができます。

実際には、そのような理想的な場所はそうそうないわけで、私たちは、風のあおりを受け、一見山脈の気の恩恵を受けていない場所に住むことが多いわけです。

それでも大地のエネルギーは、私たちに大いに影響します。どの建造物も大地の上に建てられるのでありまして、その気の影響を否が応でもうけるからです。

特に商売をされている方で、ビジネスが好調な方がいたら、その方の住まいや店舗の大地の気が旺盛になり、大きな追い風になっているかもしれません。

また、ある地域の人々が大変元気で活力や勢いがある場合は、その地域が龍の恩恵を大いに受けていることはほぼ間違いないでしょう。

少し広い観点から見ると、鹿児島県人は、否が応でも桜島の気の影響を受けます。島津家が徳川家から恐れらるぐらい旺盛だったのも、薩摩の人々が明治維新の原動力となったのも桜島の爆発的なパワーの影響でしょう。

桜島の旺盛な龍の気は、特に現在のフェリー乗り場や鳥島展望所あたりに流れ込み、海でとまります。

旺盛な龍の気もエネルギーの性質が刻々変わります。昨年までは、人々を元気づけるエネルギーで溢れていた場所も、ふっとそのエネルギーが枯渇したり、逆に人をぐったりさせるエネルギーに変わったりします。龍は影響を受ける人々の栄枯盛衰を支配するのです。中国の人々が龍の気、つまり大地の気を支配するのに何千年の時間をかけ風水理論を発展させてきたのも、以上のような性質のためです。